ようやくのチャガシラカモメ

ようやくのチャガシラカモメ

3/6 漁港へチャガシラカモメを探しに行きました。

雨上がりの曇天のなか、朝9時から探していますが、午前中の1度の目撃情報があったのみでその後は全く見つかりません。
しかし、前日は17時すぎまで見られていたので、それまでは諦めるまいと探し続けました。

夕方、漁船が減って落ち着いてきたなかで、一隻だけ接岸していた漁船から排水が行われました。おそらく最後のチャンスです。
何回見たかわからない、漁船の排水に集まっては飛去するユリカモメの群れを1羽1羽見ていた16時半、遠くの堤防を飛ぶ白黒の派手な模様が目に飛び込んできました。

▼「いた!!
そばにいた超ベテランの方も「間違いない、ようやく出たか!」とニンマリ。

▼16時半の発見時には堤防に留まってしまい、群れに入ってしばらく居場所不明になりましたが、15分ほど経ってからふたたび漁船の排水に降りてきてくれました。

▼翼の先端に白い斑(ミラー)があり、白黒白黒とならんで蝶のように華やかな模様を形成しています。

▼チャガシラカモメとユリカモメの比較画像です。
こちらはチャガシラカモメ。(Brown-headed Gull)

▼こちらはユリカモメ。(Black-headed Gull)
翼の先の模様が明確に違います。

▼チャガシラカモメは虹彩の色が白っぽく、それもユリカモメとの違いですが、スコープで見るか、写真で拡大しないとなかなかわかりませんでした。

▼漁船の排水には魚の一部やバイオフィルムが入っていて、それを狙って繰り返し集まってきました。

▼チャガシラカモメは、国内では波崎及び千葉の記録1回と沖縄の記録1回しかなく、今年になって2月に鹿児島で発見されて脚光を浴びましたが、普段はまさか日本にいることはないだろうと意識の端にも登らないレベルの珍鳥です。

▼無数にいるユリカモメとして流さず、チャガシラカモメを見抜いた第一発見者のさすがの慧眼に舌を巻きます。

▼最後まで頑張った方々とともに喜びを分かち合い、家路に就きました。
この日は大量のイワシの水揚げがあったため、帰宅してから車にこびりついたウロコを落とすのが大変でした。