コアジサシの営巣地の保全について

コアジサシの営巣地の保全について

7/12 国営ひたち海浜公園のコアジサシの営巣地を訪れました。

▼公園の敷地内にある砂浜を覗くと、波打ち際に集まるコアジサシ60数羽の群れが見られました。(Little Tern)
これだけの数のコアジサシの群れが当地で見られたことについては、特別な感慨をおぼえます。

▼今年2月末、日本野鳥の会茨城県は国営ひたち海浜公園の協力をもとに特別な許可を得て砂浜に入り、コアジサシ保全に向けて自分も整備作業を行いました。

▼コアジサシは毎年営巣地が一定ではないので、今年も来るかどうかわからないままの保全活動でしたが、結果として今年も当地を営巣地として選んでくれました。

▼そんなこんなで営巣まっただ中のコアジサシたちですが、残念ながら順調な営巣をはばむ人為的な問題が発生しています。

▼このコアジサシの営巣地がある砂浜は、公園の管理のもと、立入禁止であるにも関わらず、柵を乗り越えて侵入するカメラマンがあとを絶ちません。
のんびり柵の外で待っていても、コアジサシが近くを飛ぶチャンスはあります。

▼それだけでなく、まさにコアジサシが営巣している砂地に踏み入って長時間に渡って撮影しているカメラマンが複数見られました。
こうした人間の侵入は、コアジサシが雛への給餌や抱卵などに降りられなくなったり、天敵のカラスが営巣地の存在に気がついてしまったりして最悪のばあい営巣を放棄する危険性をはらんでいます。

▼コアジサシを通して人間同士の分断や対立はしたくないのですが、営巣地の保全を願っている人間のひとりとしてはこうした行為は非難せずにはいられません。
近いうちに公園の警戒レベルが上がる可能性があるので、間違っても侵入しないよう、柵の外側から見守って頂ければと思います。