オーストラリア(15・了)外洋海鳥調査船~カワリシロハラミズナギドリ


3/12~18 初めてのオーストラリア、ゴールドコーストから行く外洋海鳥調査船編のラストにしてオーストラリア編の最後です。

▼固定されたチャーター船で鳥が出ようが出まいが、じっと待ってとにかく定点観察。忍耐の時間もかなりありましたが、たまに通りすがりの鳥がふわっと立ち寄ってくれます。アシナガウミツバメ。(Wilson’s Storm Petrel)

▼驚いたのが、同乗のオーストラリアの若者が持ってきた誘引用の「ウミツバメのデコイ」。結構似ているので間違って撮影してしまうことも。

▼デコイが効いている気がする時もあり、素早くて撮影できないながらも近くを飛んでくれます。アシナガウミツバメ(Wilson’s Storm Petrel)

▼噂に聞いていたアシナガウミツバメの黄色い水かきを初めて見られました。

▼日本だと6月頃の観察で換羽中の個体を見る機会がありますが、今の季節はまだきれいな状態を保っています。

▼ウミツバメの中では可憐な感じもあるアシナガウミツバメ。全長15-19cm、こんなに小さいのに南極沿岸で繁殖して日本近海までやってくるというのが驚きです。

▼餌に惹かれてトウゾクカモメ類がやってきました。シロハラトウゾクカモメの若とのこと。(Long-tailed Skua)

▼オオアジサシと餌を巡って絡む場面も。

▼同一個体のシロハラトウゾクカモメ。背中はグレイッシュで、胴体下面に横縞が見えます。

▼シロハラトウゾクカモメは次列風切が黒くコントラストがあると図鑑に書かれていましたが、写真を見るとまさにその通りでした。

▼しばらく鳥のメンバーが入れ替わらないので、どうしたものかと思っているところに、カワリシロハラミズナギドリが颯爽と登場しました。(Kermadec Petrel)

▼同一個体。日本では見たことが無かったので、大興奮。こちらは黒っぽいカワリシロハラミズナギドリです。

▼さらに白っぽいカワリシロハラミズナギドリも現れました。「カワリ」というだけあって、バリエーションが豊富です。奥はセグロシロハラミズナギドリ。

▼のんびりした顔立ちが癒やし系のカワリシロハラミズナギドリ。
カワリシロハラミズナギドリの出現は、後半のハイライトとなり、大いに盛り上がりました。

▼大陸棚の定点観測の最後を締めるのは、なんと秋の大洗苫小牧でもお馴染みのハジロミズナギドリです。(Providence Petrel)

▼調査船のベテランリーダーは「ハジロミズナギドリが来た」と今季初認に大興奮。
秋の日本で見るのは繁殖を終えて換羽中の姿ですが、逆に3月のこちらではオーストラリア近海の繁殖地に向かってきたばかりで、日本では見られない羽根が揃った貴重な姿でした。

▼さて、8時半ごろから行っていた定点観察を12時前には終え、再び3時間ほどかけてゴールドコーストに戻ります。港のマミジロウ(Pied Cormorant)

▼今回のオーストラリア旅行はこのチャーター船が最大の目的と言っても過言ではないほど楽しみだったので、2回のうち1回となってしまいましたが、無事に1本出られて本当に良かったです。日本ではなかなか見るのが難しい海鳥を近くで色々と見ることができ、今後も得難い貴重な経験となりました。
企画して下さったリーダー、敏腕のガイドさん、色々と教えて頂きつつ一緒に楽しく過ごしたお仲間の皆さまに深く感謝です。