台風後の海辺(3)~赤いコオバシギ
9/9 台風後の浜辺を散策しました。
人影が消えた黄昏時、逆光のミユビシギの群れを遠くから見ていた同行者がなにか別のが混じっていると言います。
双眼鏡で見てもすでにあたりは暗すぎて、くちばしが中途半端な長さの中型のシギだということしかわからない上、小走りで近づいている間に飛んで消えてしまいました。
▼「ガーン…」と思っていると、突然目の端に飛び込んできました。
「いた、赤い!Red Knotだ!」
▼ミユビシギたちに混じったハマシギとキョウジョシギとコオバシギ。(Red Knot)
コオバシギは随分前に幼鳥を見ただけで、英名の由来でもある赤い成鳥夏羽は初見です。
▼コオバシギの夏羽が見たくて春の九州に行くしかないかと思っていたので、ある意味ほかのどんなシギよりも嬉しい出会いでした。
▼まさに日没の瞬間だったので、証拠写真を撮影した後は、ISOよ…手ブレ補正よ…頼む!と念じつつ可能な限りにじり寄りました。
▼図鑑を見ると、夏羽が摩耗した後期の状態です。繁殖期には顔まで真っ赤になります。
▼肩のあたりには冬羽が生えているのが見えます。
地元の浜辺ではコオバシギの幼鳥すらレアなので、少なからず台風の影響があったものと思われます。
▼翌日以降また探しに行きましたが、このときを最後に会えませんでした。
夕方から夜に移り変わっていく”逢魔が時”の素敵な出会いでした。
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