秋の対馬で(1)~霧の峠とアカハラダカ

秋の対馬で(1)~霧の峠とアカハラダカ

9/15~17 長崎県の対馬にタカの渡りを見に行きました。

少し前に発生していた台風12号が大陸側にそれ、対馬直撃という最悪の展開はまぬがれたものの、九州南の海上に巨大な台風14号が発生しており、台風12号と14号のあいまを縫うようにして訪問する状況になりました。

▼9/15 幸いそこまで天気は崩れなかったのですが、タカの渡りの観察ポイントである内山峠は連日濃霧に包まれており、鳥を見るどころではありません。

▼9/16 下界は熱中症になりそうな快晴なのですが、標高300mより上にしつこく霧がのさばっています。やむを得ず標高250mの視界が確保できるポイントでタカの渡りを待ちました。

▼ものすごく遠くをハリオアマツバメ(写真)の群れが飛んでいくのが見えたり、アマツバメが稜線沿いを乱舞する様子が見られたりと、ようやく鳥が見られてホッとしました。(White-throated Needletail)

▼正面の杉林の中をちょろちょろとエゾビタキの4~5羽の群れが飛び回っています。(Grey-streaked Flycatcher)

▼かなり遠く、霧の中を飛ぶアカハラダカ、ハチクマなどを観察していましたが、写真を撮ることができませんでした。
しかし、昼過ぎに1羽のアカハラダカ幼鳥がすぐ近くを飛んでくれました。(Chinese Sparrowhawk)

▼先程のハリオアマツバメもアカハラダカも初見なので、最悪に近い観察条件ですが、こんな鳥なんだなーと実際に見ることができて嬉しいです。

▼翼先分離数(翼の先の”指”の数)が4枚なのはアカハラダカだと昔教わったことを思い出します。

▼できればお腹の赤い成鳥が見たかったですが、そんなことを望むべくもない天候なので、これだけ近くを飛んでくれたこと自体が奇跡という感じです。

▼強風の中、アカハラダカも大変そうにパタパタと旋回し、あっという間に白い霧の中へと消えていってしまいました。