失われた涸沼のツバメのねぐらを探して

失われた涸沼のツバメのねぐらを探して

8/31-9/4 涸沼の周辺でツバメのねぐらを探しました。

▼毎年数千羽のツバメがねぐら入りしていたヨシ原に、昨年からツバメがほとんど入らなくなってしまいました。カワセミ(Common Kingfisher)。

▼最盛期で200羽といったところで、とても大規模ねぐらとは言えません。衰退の原因として、(1)近隣の山地を開発して建築された大型公共施設の稼働(2)猛暑によるヨシ原の下の地面の乾燥化、などを予想していますが、実際には不明です。

▼そこで、有志で新しいツバメのねぐらを探してみることにしました。
100から1000羽くらいの小規模ねぐらが何箇所か分散して存在しているのか、あるいは一箇所に全羽集中しているのか。個人的には、涸沼にはツバメのねぐらは無くなったんだろうと思っていました。
イソシギ。(Common Sandpiper)

▼ところが、ツバメのねぐら探しに総員で力を尽くした結果、なんと、新ねぐらが涸沼に存在することが明らかになったのです。そのうちの1つは今までで最大規模のねぐらです。
(写真は公園の林で採餌するツバメ)

▼大規模ねぐらの位置が特定されたあと、初めて訪れてみました。サギのねぐら。

▼ムクドリが団子状態でやってきました。うねるような動きが迫力満点です。(White-cheeked Starling)
スズメもあたり一面で飛び交っています。

▼日が落ちはじめるとついにツバメの群れが集まってきました。すべてのツバメが取り憑かれたように一箇所を目指して集まります。

▼天まで昇ったツバメが旋回し空中要塞のような塊になる様子は、ものすごすぎて言葉になりません。

▼見ている自分の顔にツバメが刺さってしまうのではないかというくらい近くを飛び回ります。
そのうちに目の前のヨシ原にツバメが吸い込まれていきました。
結果として、ねぐらは今までの場所から新ねぐらにほぼすべて移動していたという衝撃の事実が明らかになりました。
涸沼には知らないことがまだまだ沢山あります。