河口でハシジロアビを見つける

河口でハシジロアビを見つける

2/19 久しぶりに海辺を散策することにしました。

車で海沿いの道を走っていると、ふと目の端に白い大きなくちばしがキラリと光るのが見え、急遽その場所が見える位置に車を停めて河口を眺めると、やはりその姿がありました。

ハシジロアビ。この象牙のナイフのようなくちばしは、順光で見たならばいくら遠くでも見逃さないだろうという強烈なインパクトがあります。(Yellow-billed Loon)

▼最初に見かけた対岸のへりから、こちらにどんどん近づいてきてくれました。

▼翼上面には漆黒の中に星が散らばっているような白斑があり、美しかったです。

▼頻繁にパタパタと羽ばたきしていました。

▼ハシジロアビは2019年会瀬漁港の個体が長逗留してくれました。比べてみると違いがあり、会瀬漁港の個体は顔が白っぽく、背中の羽根の先も淡色でうろこ状に見えます。これは若い個体の特徴です。
こちらは、会瀬漁港の個体ほど顕著なうろこ状ではありませんので、成鳥冬羽の可能性が高いようです。

▼さて、しばらく潜水していたハシジロアビがなにかをくわえて上がってきました。
スーパーの鮮魚コーナーでたまに見かけるヌルっとしたシルエットと、裏側の明瞭な縁取りが特徴的。クロウシノシタ、通称シタビラメだと思われます。

▼そのシタビラメを普段は温厚そうな顔つきのハシジロアビが、ものすごい形相でいたぶり始めました。

▼動かなくなってきたシタビラメを7~8分のあいだこれでもかと小突き、ついに飲み込み始めました。

▼こんな大物をゲットする元気があるならすぐにいなくなってしまうかなと思ったのですが…

▼足にピンク色の釣具のようなものが絡まっているのが見え、あるいはしばらく逗留するかもしれないと思いました。
翌日も確認されたとのご報告を頂いたため、予想通り長く居るものと思っていたら、その次の日には姿が見られなくなったそうで、残念なようなホッとしたような。とにかく驚きの偶然の発見でした。