2020年10月の大洗-苫小牧-八戸航路の旅(3)嵐の中のウミツバメ類とまさかの…

2020年10月の大洗-苫小牧-八戸航路の旅(3)嵐の中のウミツバメ類とまさかの…

10/23 大洗⇔苫小牧、苫小牧⇔八戸の合計4航路に乗るツアーのうち、今回は大洗から苫小牧への往路の様子です。

▼灰色の海の上を小さなヒレアシシギ類が群れをなして飛んでいきます。双眼鏡でも白い点がうねるように動いているようにしか見えません。
大きめだったのでハイイロヒレアシシギかも。

▼水平線のすぐ下くらいのアホウドリ類を見ていたら、コアホウドリの下にピンクの嘴が眩しいアホウドリの若が浮いていました。

▼夕方が迫り、北海道海域が近くなってくると、ハジロミズナギドリが俄然増えてきました。(Providence Petrel)
ミナミオナガミズナギドリやハジロミズナギドリなど秋の航路の主役級の海鳥との出会いが多いゴールデンタイムなのですが、甲板に立つことができないほどの雨が降りしきり、波は荒れ狂い、観察をしたくてもできないもどかしい状況になりました。

しばらくすると雨は止み、再び観察開始。視界の中を次から次とハジロミズナギドリが独特の高いソアリングで飛び回ります。

そんな中、なんとなく、水平線の少し下の3時方向から4時方向へ遠ざかるハジロミズナギドリを双眼鏡で見ていたところ、その後ろをついて飛ぶ白くてやや小型のミズナギドリが目に入りました。

▼オオミズナギドリと違って顔が目のあたりまで黒く「ん?見たことがないミズナギドリかも?」と思いカメラを構えたのですが、どんどん後方へ遠ざかってしまい、ファインダーに入っているのかもよくわかりません。

▼一度見失い、再び見つけた後ろ姿に向けてシャッターを切っていると、ファインダー越しに灰色と黒のまだらの模様がチラチラと見えました。
それを見た瞬間、心臓がバクバクと音を立て始めました。
「これ、まさか、ミナミオナガミズナギドリなのでは!?」(Buller’s Shearwater)

幻でも見ているのかと半信半疑のまま拡大したカメラ映像をガイドさんに確認して頂き、ミナミオナガミズナギドリと確定しました。
個人的にはもちろん初見であり、地元発の大洗苫小牧航路で見られたというのが嬉しい点でしたが、その日は残念ながら他の方は見ることができませんでした。
しかし、幻の鳥だと思っていた鳥が現実に近海に来ていることが分かり、本命の八戸航路でもまた現れるのではないかと期待が大いに膨らみました。

▼海況が荒れに荒れていたので、荒天が大好きなその名もStorm-Petrelというウミツバメ類がいくつか見られました。コシジロウミツバメ。(Leach’s Storm-Petrel)

▼こちらは初見のハイイロウミツバメ。(Fork-tailed Storm-Petrel)
複数羽がチラチラと海面を飛ぶのはわかるのですが、水滴などで海面が見づらく、なかなかピシッと写真を撮ることができませんでした。