初見のキガシラシトド

初見のキガシラシトド

2019/2/27に観察し、しばらくしてからブログに掲載しましたが、その時点でまだ滞在していたため、一旦ブログを削除しました。
その後、4月中旬過ぎに飛去が確認されたため、再掲載となります。


2月中旬に知人の方が発見した県内初記録と言われるキガシラシトドが、もう抜けたと思われていたものの一週間後にみごと再発見され、その後も目撃されたとの情報を頂き、発見難易度がかなり高いとのことでしたが、日程的にこの日しかない状況だったのでダメ元でチャレンジしてみました。

7時50分ごろ到着すると他に誰もいません。フィールドは、鳥にとってはどこへでもいけるようなところで、干し草の中から針を探すとはまさにこのことだなと思いました。

▼漫然と探していると、9時前には第一発見者の方が、さらに10時すぎには昨日目撃した方も発見場所やコツを伝授しに来て下さいました。
この貴重な教えを無駄にするわけにはいかないと、寒空のもとカイロを握りしめて放浪すること3時間半。
昨日目撃した方の「変な声に注意」というヒントをもとに、ようやく地面で採餌するキガシラシトドの姿を見つけることができました。(Golden-crowned Sparrow)

▼朝方到着したときから、どこからともなくメジロやキマユムシクイのようなツィーという高音が聞こえていたのですが、それが実はキガシラシトドの地鳴きだったようです。予習はしていたのですが、実際に聞くとピンと来ませんでした。

▼12時には帰ろうと思っていたのですが、最後に変な声の正体だけでも確かめようと思い声の先に集中したところ、11時すぎに見つけることができた次第です。

▼アメリカ大陸の北西側に分布する鳥で、日本では迷鳥としていくつか記録があるだけです。
頭頂部に花粉のような黄色い部分がありますが、全体はクロジのメスのような、スズメのような、カヤクグリのような、かなりスモーキーな色合いです。
一見目立たないこの珍鳥を最初に見つけられた方には感服です。

▼特徴から第一回冬羽のようです。成鳥の冬羽は側頭線がもっと濃いそうです。

▼寒さが骨身に沁みる中、99.9%諦めていた頃に「いた!」と言えて本当に嬉しかったです。
1分程度観察することができ、その後再び茂みに隠れて見えなくなりました。