西パプア探鳥記  West Papua(2)ベニフウチョウ

西パプア探鳥記 West Papua(2)ベニフウチョウ

2017/9月、インドネシアの西パプア・ワイゲオ島の野鳥シリーズです。

この旅のターゲット・バードの一種、極楽鳥=フウチョウ科のベニフウチョウについて。

▼ワイゲオ島を含むラジャアンパット区はダイビングスポットとしても人気があり、海辺の宿はリゾート風です。

▼干潟では、オオメダイチドリ(写真 Greater Sand Plover)、ムナグロ、イソシギ等が見られました。

▼宿の敷地内に巣があるようで、毎日頻繁に姿を見せたのが、このヨコフリオウギビタキです。尾を意味深に横にねじるように振ります。(Willie-wagtail)

▼探鳥初日、宿から散策をスタートし、周辺の林を見て歩いていると上空を飛ぶ鳥の影が。
わけもわからず撮ってみてから確認すると、なんといきなりの極楽鳥、ベニフウチョウ。(Red Bird-of-paradise)

▼「妙に長いヒラヒラしたものが尾についているぞ?」という違和感を感じながら撮っていたのですが、まさか宿の近くで初見するとは思っていなかったので驚きでした。ドキュメンタリーなどを見ているととんでもない密林の奥にしかいないイメージでしたが、鳥種によってライフスタイルが違うようです。

▼翌日、そのベニフウチョウのレック(求愛ダンスの舞台となる場所)を見に行くことになりました。
ガイドさん達が「a little walk」と言うので、ちょっと歩く程度ならと三脚などフル装備で向かいます。
レックの近くにいたチャイロモズヒタキ(Grey Whistler)。

▼ところがどっこい「どこがa little walkだ!」という、永遠に続くかのような心臓破りの登山道。
木の根がぬるぬると横に這っており片側は崖、という道を撮影機材を持ったまま、滂沱の汗をかきかき進まねばなりませんでした。ゆっくり進めば大丈夫なのでしょうが、裸足でさっさと登っていくガイドさんを見失わないようについていくのに必死でした。

▼辿り着いた先でポイントを2箇所案内され、片方の高い木の上でゴージャスな尾羽根を振り振り踊るベニフウチョウのオスたちの姿を枝の間から見ることができました。(Red Bird-of-paradise)

▼顔が黒くて少し細身なのは、オスの踊りを見に来たメスです。かなり高い位置で、顔面にカメラを乗せて撮るような状況でした。

▼その後、内輪で<デス・ロード>と呼ぶようになった山道。いったん死ぬような思いをしないと”極楽”鳥は見られないものなんだね…という話になりました。

▼ベニフウチョウはワイゲオ島とその周辺の島の一部にしか住んでいない極楽鳥の仲間なので、登るのも見るのも苦労しましたが求愛ダンスを見られて良かったです。

▼こちらは後日、宿の近くの木を見ていたら飛んできたベニフウチョウのメス。午前中は低地などで餌を取り、午後になると高地のレックに集まるようです。

▼こちらはテリカラスフウチョウ。極楽鳥の仲間ですが、他の仲間に比べて真っ黒で地味なタイプです。(Glossy-mantled Manucode)

▼飛び始めるとフワフワとした極楽鳥らしい独特の飛び方をしました。