思ってもみなかったヤツガシラ

思ってもみなかったヤツガシラ

2/11 別のフィールドで探鳥しようとしていたら、そこからそう遠くない場所で思わぬ珍鳥が出ているとの情報が入り、ダメもとで行ってみました。

▼到着すると、三々五々に帰路に就く人々、あてもなく彷徨う人々の姿が見え、すでに一戦終わった様子。
たしかにいたことはいたけど、飛び去ってしまったようだ…ということはわかりました。
ひと目でも見たい…と思いつつ、希望を捨てずにあたりを歩いていると、込み入った路地の奥でヤツガシラの姿を見つけることができました。

▼憧れの珍鳥ヤツガシラ。(Hoopoe)
もっと珍しい迷鳥は沢山いますが、やはりヤツガシラはこの独特の風貌から別格のオーラが漂っています。

▼シギ・チドリのような長いくちばしとポチっとした黒い瞳がチャーミング。
アジア周辺を旅行するとたまに見かけますが、まさか国内で、身内らとともに見られると思っていなかったので嬉しくなりました。予定外の大収穫です。

▼ヤツガシラはよほどお腹がすいているのか、人に見られながらも無我夢中で地中の餌を探していました。

▼耳をそばだてて地面を見つめ、獲物の位置を特定します。

▼ここだと決めるとくちばしをブスっと突き刺し、太いイモムシを空中に投げて口に放り込みます。

▼ところで、最近読んだ本にはヤツガシラの生態について興味深いことが書かれていました。
ヤツガシラのメスは営巣期になると腐った肉のような臭いのする物質を尾脂腺から分泌し、その臭いで捕食者を撃退したり、物質の抗菌性を利用して羽毛や巣を寄生虫や細菌から守ったりしているそうです。
見た目のみならず生態もユニークですね。