台湾紀行(1)~世界的希少種ヒガシシナアジサシを求めて

台湾紀行(1)~世界的希少種ヒガシシナアジサシを求めて

6月末、初めて台湾でバードウォッチングをする機会に恵まれましたので、徐々に写真を掲載していきたいと思います。

目的の鳥の1つ、ヒガシシナアジサシ(Chinese Crested-Tern)は、世界に100羽以下とも言われる超希少種。
台湾本土から飛行機で中国大陸にほど近い馬祖列島に行き、船で無人島を回って探します。

▼事前勉強では、オオアジサシの一大コロニーの中に数羽見られるとのこと。

▼しかし、オオアジサシとヒガシシナアジサシはそっくりなので、揺れる船の上からきちんと識別できるのかかなり不安でした。

▼到着した日(25日)の1クルーズでは、強い風雨で船が揺れまくり、おまけにアジサシ類も全体的に少なく、目的の鳥の姿もありません。

▼翌日の朝(26日)、7時出港でヒガシシナアジサシとの出会いを賭けていざ出陣!と息巻いていると、船の調子が悪いから交換するのでしばし待たれよとのこと。結局、予定の1時間後に出発しました。
写真は、まれに混じっていたベニアジサシ。(Roseate Tern)

▼3つほどの無人島を回ると、それぞれの島ごとにコロニーの中心になっているアジサシの種類が決まっており、マミジロアジサシ(Bridled Tern・写真)が多い島、オオアジサシが多い島などがあります。

▼アジサシ類の中では特に、真っ白なエリグロアジサシが目を惹きました。青い海と白い砂浜を背景に飛んでいたら、さぞかし美しいでしょう。(Black-naped Tern)

▼そんなこんなで、昨日の下見で一番大きかったオオアジサシのコロニーの島に着きました。今度こそ見つけることができるでしょうか!?

▼と思ったら、今度はあっさり発見!
運良くかなり目立つところに1羽いました。一番真ん中の背の色が白っぽいのがヒガシシナアジサシ。
その他はすべてオオアジサシです(Great Crested-Tern)。
島を何周かしてもらったあと、運良く出会えた喜びを噛み締めながら、一旦帰港しました。

▼本日2度目のクルーズは、11時の満潮、アジサシ類と船体が最も近づけるチャンスを狙います。
結果、狙いどおり、ヒガシシナアジサシとかなり接近することができました。
真ん中の個体、オオアジサシに比べ背が白っぽい色で、くちばしの先に黒パッチがあるのが特徴です。

▼船が近づくと一斉に飛び出しました。その希少性から「神話の鳥」とも呼ばれるヒガシシナアジサシ。飛ぶ姿もなんだか神々しいです。

▼目が慣れてくると次々と見つかり、一視野に4羽見られることもありましたが、それ以上は見つかりませんでした。
1組、寄り添うようにとまるペアの姿が見られ、印象に残りました。

※以下、ギャラリーです。クリックしてご覧下さい。

ヒガシシナアジサシについてさらに詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。(→バードライフ・インターナショナル東京)