西パプア探鳥記 West Papua(1)航路~コグンカンドリ
2017/9月初旬に、インドネシアのニューギニア島の西パプア州にあるワイゲオ島を訪れる機会に恵まれました。秘境に暮らす不思議な鳥たちの様子をこれから掲載していきたいと思います。
今回は航路往復で見た鳥を紹介します。
▼ワイゲオ島へは、羽田から3便乗り継ぎ(羽田→ジャカルタ→マカッサル→ソロン)、最後はソロンから船で向かいました。片道1日半のハードな移動です。ワイゲオ島を含むニューギニア島には最果ての地のようなイメージがありますが、改めて地図を見ますと日本の真南にあり、夏鳥の越冬地としては意外と身近な場所であることがわかります。
▼鳥を撮影し始めたのは、ソロンからワイゲオ島に向かう船からでした。陸地近くはアジサシ類が多く見られました。上空を飛んでいたり、浮遊物に留まっていたりします。
▼オオアジサシ。翼の上面がまだらっぽい若鳥。(Great Crested-Tern)
▼アジサシ若。色々な種類のアジサシ類がいるのでその都度識別が大変。(Common Tern)
▼荷物の搬入が終わらず出港が遅れる船から、はるか遠くに1羽の大きな鳥の影が見えました。ライファーのコグンカンドリです。(Lesser Frigatebird メス)
▼ようやく出発した船、行きの航路ではシロハラトウゾクカモメを確認。初列風切2本だけが白いというのが識別のポイントであることを初めて知りました。左下の個体を拡大するとわかります。(Long-tailed Jaeger)
▼港でコグンカンドリ1羽に出会い南の島に来た感じがして感動しましたが、島に上陸すると信じられない数のコグンカンドリが飛んでいてショックを受けました。こういう中の数羽が台風に巻き込まれて日本にやって来たりするんですね…。(Lesser Frigatebird)
▼ポチッとした黒い瞳のコグンカンドリ幼鳥~亜成鳥。オオグンカンドリもいてもおかしくはないはずですが、今回は見られませんでした。(Lesser Frigatebird)
▼帰りの航路では、日本の航路でもよく見られるアカエリヒレアシシギの群れに遭遇。どうしてこんなところに?と思いましたが、調べると北極海沿岸で繁殖して、このあたりで越冬するそうです。日本で見るのはその移動の途中だったんですね。(Red-necked Phalarope)
▼こちらはアナドリ。今年、三宅島航路で初めて見た鳥です。こんなところで再会するとは。帰りの航路では次々と現れて盛り上げてくれました。(Bulwer’s Petrel)
▼漁師とコグンカンドリの大群。あの群れは一体…?と思うとほぼコグンカンドリ。
▼魚群に向かって集まるさまは、カモメの仲間かオオミズナギドリかという感じで、所変われば鳥も変わる、を実感しました。
▼コウモリの羽のような黒く長い翼が印象的なコグンカンドリ、まだ国内で見てないのでいつか会いたいものです。(Lesser Frigatebird メス)
なんとも!
やはり、行動力が違いますね。
yamasanae様>
長雨で出かけられないので、後回しにしていた写真の整理をようやく終えることができました。
さすがにニューギニア島上陸は勇気が要りました。
ほとんど馴染みのない鳥ばかりですが、暖かく見守って頂けると幸いです。